糸島自然研究会 10月例会 古処山
井上 睦男
 平成17年10月9日(晴れ)。前原駅南口を午前8時5分出発。参加者22名。西九州・都市高速を走り、だんご庵のバス停に9時50分に着きました。
 ここで 登山組と市街地巡り組とに分かれました。 登山組19名は、野鳥川沿いを登りキャンプ場を過ぎて山道に人りました。清流の音を耳にしながら登り続けると、国道322号線から延びてきた林道の終点に山ました。
 ここは六合目で、直ぐ上にある手の形をした“牛巌”と呼ばれる巨岩を過ぎた辺りから急斜面となりました。
 石畳状の坂道が白い石灰岩混じりの急な坂道となり、息を切らして登り詰めるとハ合目の“水舟”に着きました。
 ここはその昔、秋月氏が築いた古処山頂の山城の水くみ場で、緊急時には干人分の飲料水を賄ったと伝えられています。現在も登山者にとって、最後の貴重な水場となっていますが、今日は水は殆ど出ていませんでした。
 途中で出会った人から、団体のパーティが二組登ったと聞きましたので、予定の直登コースを登れば食事場所がないと判断し、急きょ帰りに通るコースに変えて登りました。
 水舟から右にまがり、占処山で最もツゲが群生している所を抜けて、古処山と群山を結ぶ縦走路に出ました。
 このツゲの原生林は天然記念物に指定されていて、学術上貴重な群落だそうです。古処山〜屏山縦走路との分岐点から左に向かって、山頂を目指しました。分岐点から山頂までの間は、占拠山で最も自然が残っている所と云われ、風化した石灰岩やブナノキ、アカガシの巨木が見られました。
 山頂には12時40分に着きました。頂上一帯には大小様々な石灰岩が横たわっていて、この為 古所由は白山とも呼ばれています。
 頂上の巨岩に立てば、360度の展望が得られるのですが、今日はあいにく少しモヤがかかっていて、眺望はイマイチでした。
 頂上の広場で食事をした後、午後1時20分下り始めました。直登コースを南へ下って水舟まで行き、そこからは登ってきた道を下りました。
 3時00分 市街地にほど近いバスの待機場所に行き、市街地巡り組と合流しました。バスは一路前原を目指して走りました。    (終文)

☆(付加)10月例会会報に記述されている「植物」についての補足−文責 清水和人−
○ブナノキ(ブナ科。亜高山に多く、高さ30mにもなる落葉高木。樹皮は灰色で、葉は咲生し葉の裏面葉脈上に毛がある。新枝のド部の葉脈から多数の黄色い花を垂れる。
○アカガシ(ブナ科。中部以南の山野に生える常緑高木で高さ10〜20mにもなる。樹皮は暗緑色をおびた灰色で裂け目はない。葉は有柄で互生。葉の裏は灰白緑色。新葉には軟毛がある。)
○ツゲ(ツゲ渾斗。暖地の山地に生える常緑木。幹は直立し、高さ1〜3m。葉は柄がなく対生。雌雄同株で、春 葉酸に淡黄色の細かな花をつける。)

-九州植物図鑑(著者益村聖)の作画を模写-



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