糸島自然研究会 2月例会 今津干潟の野鳥観察 報告
清水和人
 平成17年2月13日(日曜日)晴れ,参加者こ4名。福岡西区今津の熊野神社前に午前10時に集合。参加カード記入、参加費徴収、会誌「糸島の自然」の配付や販売等があって出発は10:20頃になった。神社前から川沿いに下り、玄洋中学校の裏を通り下玄洋橋付近から野鳥観察を始めた。
 今日は16年12月から会員になられた金貞俊彦氏(日本野鳥の会会員)が参加されたので、早速講師役を依頼し決く承諾して頂いた。始めは皆が勝手勝手に「あの鳥は何と言うの」「あそこに数羽いるのは何と言う鳥ですか」と尋ねる。金貞氏もそのつど鳥の名前を教えてあった。下玄洋橋前を通り過ぎ今津干潟に出ると、広い範囲に30〜50羽くらいの群れが幾組も群れになって泳いでいる。松原肇男氏が「皆、金貞氏から指導をうけたら」と一声言うと、皆は金貞氏の近くに集まり、持参した望遠鏡を金貞氏が指さす方向へ向ける。マガモの番を望遠鏡でとらえ「雄は頭が光沢のある緑色をして、順に白のリングがあります。雄の側にいる全身褐色で黒褐色の斑があるのが雌。」等と野鳥の体の大きさ、鳴き声、生態等について話し、皆がよくわかるように説明された。説明された場所毎に、私達が観察できた野鳥を列挙する。

T.玄洋中農から下玄洋橋→今山周辺の今津干潟で見られた野鳥(2月13日)
○コサギ:雌雄同色。全身は白い。嘴は黒くて長い。足ま旨は黄色。
○アオサギ:雌雄同色。両目の上から後頭まで黒い帯がある,羽は青みがかった黒。
○アオジ:雄は頭上と頬は暗緑色で、誤先は黒っぽい。背には黒褐色の縦斑がある。
○ダイサギ:雌雄同色。サギの中で最も大きい。冬羽は背中の飾り羽がなく,嘴は黄色目のまわりが黄色。足は夏冬とも黒い,
○ハクセキレイ:長い尾をいつも振るように動かしている。雌雄はほぼ同色。雄の方がやや黒みが強い。
○カワウ:雌雄同色。全身黒色で背は茶褐色。嘴のつけ根は黄色く顔は白い。冬羽では協に白い斑がない。
○イソヒヨドリ:ムクドリより少し大きい。雄は頭、僕、背、腰が暗青色。腹は赤褐色。
       <雌は見ることができなかった。>
○オオジュリン:冬羽では頭部と喉が淡褐色で、頓と耳羽は褐色。雌は雄の冬羽に似る。
○ユリカモメ:雌雄同色。小型のカモメで冬羽では頭、胸、下面、尾は白く。目の後方に褐色斑がある。初列風切り羽の先端は黒い。嘴と足は赤い。
○ホオジロ:雄は額、眉線、嘴の下、尾の両側は白く、誤先と頓、顎線は黒色。背は茶褐色で黒褐色の斑があり、背は茶褐色で黒い縦斑がある。
○ミサゴ:白っぽい頭に黒褐色の過誤線があって、背まで速している。目は黄色で嘴は黒く鋭くまがっている。胸に褐色の帯状の斑がある。
○マガモ:雄は頭が光沢のある緑色で、順に白のリングがあり、胸は褐色。嘴は黄緑色尾羽は白い,雌は全身褐色で黒褐色の斑がある。
○ドバト:ハト位の留鳥で、体が黒っぽく大きい。羽の色は天色の他色々である。
○ズグロカモメ:ハトより小さく、嘴が黒っぼい。外側の風切羽の先端に白斑がある。

U.玄洋高校裏側にある溜池や今津干潟の堤防から見た野鳥(重複は除く2月13日)
○タヒバリ:雌雄同色。冬羽では体は褐色。胸に太い縦斑があり、開けた土地にいる。
○ヒバリ:頭部に冠羽があり、体は淡い黄褐色で頭上から端にかけて黒い斑点がある。
○ダイセン:冬羽では端の黒色がなく、洵から腹にかけて白く褐色の縦斑がある。
○ミヤマガラス:他のカラスより小さく、嘴が細く尖っている,嘴のつけ根が白い。
○ハシブトガラス:額が角ばっている。嘴が太い。雑食性でごみも餌にする。
○ハシボソガラス:ハシプトガラスよりやや小さい。嘴は大きく長いが細い。昆虫、木の実、鳥の雛、卵などを餌にする。

V.瑞梅寺川河口から中州付近で見た野鳥。(2月13日)
○ミヤコアイサ:雄の頭は純白で目の目りはパンダのように黒く、頭部の両側に黒い筋がある。背から2本ずつの黒い筋が下りている。翼の先は黒い。
○ハシビロガモ:雌雄とも卓たく大きな嘴を持ち、雄は頭部が光沢のある暗緑色で、端と浸か白い。嘴は黒く目は黄色。脇と腹はくりいろ。
○オカヨシガモ:雌雄とも地味な色のカモで、雄の頭部は褐色、体は灰黒色。嘴は黒。
○タゲリ:雌雄同色。頭部に長い黒色の冠羽がある。顔から下面は白色で顔には歌舞伎のくま取りのような黒色の線がある。背は黒に光沢のある緑色で美しい。
○コガモ:いちばん小さな洗水性のカモ。雄の頭部は栗色で目の後ろに緑色帯がある体は灰色で尾の両側に三角の黄色斑がある。雌は褐色で黒褐色の斑がある。
○カワウ:雌雄同色。全身黒で背は茶褐色。嘴のつけ根は黄色く顔は白く嘴は黒い。

IV.志登支石墓脇の雷山川付近で見た野鳥(2月13日)
○ナベヅル:雌雄同色。体は黒っぽい。頭から上の方にかけては白色で、頭頂は羽毛がなく裸出し赤い。嘴のつけ根と翼は黒っぼい。
○カシラダカ:ホオジロの仲間で驚くと短い冠羽が立つことからこの名がついた。雌雄
       とも冬羽では頭上と頬が褐色。腹部は白く、胸から脇にかけて褐色の
       縦斑がある。
○タカブシギ:雌雄同色。夏羽は頭上と背が灰褐色で鷹斑模様の白斑が全体にある。冬羽は背や端の斑は不明瞭となる。
○クサシギ:体は黒褐色。腰は白い。足は黄緑色で長い。
○イソシギ:頭上から背、尾までが灰黒褐色。うっすらと黒色の斑がある。顔から上端は白色で褐色の縦斑があるが遠目には淡褐色に見える。脇にくいこんだ白線がある。白っぼい眉斑と褐色の過誤線がある。
○キセキレイ:スズメくらいの大きさで尾が長くスマートな水辺の鳥。雌雄はほぼ同色だが、雌は喉が白いが雄は黒い。昆虫や小形の水生動物を食べる。腹部はレモンイエローで美しい。
まだ沢山の野鳥の名を教わったが記録していない(終わり)

※参考文献
主婦の友社発行 藤本和典著「野鳥 ポケット図鑑」
旺文社発行  新井政義編集「野外観察図鑑5鳥」



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