糸島自然研究会 9月例会 観音の滝めぐり
清水 和人 |
平成17年9月11日(日)うす曇り。午前9時30分、JR筑前前原駅南口広場に集合。
徒歩組12名は4台のマイカーに分乗した。4台の車は長野峠を越えて佐賀県東松浦郡七山村
へ入り観r7の滝入り日を日指した。
観音の滝入り日駐車場に10:30到着。ひと呼吸して、参加カード記入、参加費徴収、本日のコース,日程の説明、参加者の点呼をして10:50頃出発した。今日のコースは、毎年七山村が開催する、七山村滝川(七山村役場〜観音の滝)国際渓流滝登りコースの後半部分である。駐中瀬広場から渓流の方ヘ下ると、右手に吊り橋が見える。この吊り橋の袂が渓流登りの終点で、ここからは8つの滝と淵を結んだ観音の滝まで渓流沿いの坂道を登って行く。私達も、この渓流沿いの坂道を登り、変化にとんだ滝や淵を見ながら登って行った。
最初に出会ったのが”白絹の滝”吊り橋の上から見ると、丸く滑らかに浸食された岩盤の上を流れる水は澄みきって岩肌が透き通って見え、数本の水飛沫も白絹の襞のようにも見える。滝の側の坂道で赤い花(実は萼である、中央の白いのが花冠である)をつけたクサギ、黄色の
花を付けたキンミズヒキ・アレチマツヨイグサ、自い花をつけた・ヤブミョウガ、その他・アカメガシワ・ヨウシュヤマゴボウ等を観察した。
次は奥梅豆羅の淵、辺りを良く見ると梅の木がある。早春ここに来ると、穏やかな流れに舞う梅の香りは感動するでしょう。橋の袂には・ベニバナボロギク・ミズヒキ・シュウブンソウ白い花のセンニンソウ、ピンク色の花をつけたフジカンゾウ(マメ科、山地の林の下に生える多年草。茎は直立して高さ1〜1.
5m。全体に毛がある。葉は長い柄があり互生し、ざらざらしている。夏から秋にかけて、茎の頂と葉腋から長い花柄を出し、長い穂状の花をつけ、多くの淡紅色の蝶形の花をつける。)
次は白龍の滝の周辺は巨岩が露出し登山道路は岩肌を砕き造られている。岩肌の割れ目からしみ出る地下水や滝の飛沫でシットリと濡れていて滑りやすい。巨岩の岩肌には・ハイゴケや・タカヒバ・コケシノブ・ジャゴケなどが密生している。滝は石灰岩を鋭くV字に削り取ったような険しい渓流で勢い良く飛沫を上げて流れる様子は、体をくねらせながら昇天する白い龍にも見える。
次は狭霧の滝、滝の周辺は霧が立ち込め霞んで見える。次はこがくれの淵、小さい淵で両側
の大木が淵を覆い、糾問でも暗い感じがする。正しく木々にかくれた淵と言う感じがピッタリ
だ。
次が観音の滝だ。数日前からの雨で水鼠も増し滝は飛沫を上げ勢い良く落下している。滝壷の前は平らな岩盤が露出し白く乾いた処もある。観光客は滝壷周辺の平らな岩盤上で記念写真を撮ったり、飛沫がかからない乾いた岩盤の上で滝を見ながら弁当を食べている。辺りの西向き斜面には、ヒガンバナ(ヒガンバナ科、道端、田んぼの畦道などに生える多年草。秋のまだ
葉がないときに鱗茎から30cmぐらいの花茎を1本出し、その先に赤色の花を数個輪状につけその下には膜質の包葉がある。花被は6片で細長く外側に反り、へりはちぢれている。種子は出来ない。花後深緑色の菜を出し、翌年春に枯れる。曼珠沙華ともいう。)が、数本束になって、赤い花をつけている。又、緑の雑草の中に1〜2本ポッンと咲いているのもよく日立つ。弁当を食べ終わると、穏やかな清めの淵で膝まで浸かり足を冷やしたりタオルを清流につけ絞り首筋こあてている人もいた。「川に入ってみて!ヒンヤリして気持ちがいいよ!」と友達に呼びかけるひともいる。多くの方々が涼を求めて来る。家族連れもあり、川淵にシートを広げて楽しそうに弁当を囲んでいる。
13:00下山。帰りは樫原湿原から下ってくる広い車道へ出た。そこはレストランもあり広い駐車場もある。何台も乗用心が出入りしている。この駐車場から少し下った所に、数年前建設された大きな吊り橋がある。この吊り橋の上からは真っ正面に観ぼの滝の全景を見ることが出来る。水量も多く、勢いよく飛沫をあげて流れる観音の滝もまた見事だ。私達のすぐ側を車が通ると橋が揺れている。谷底までは40〜50mほどある。下を見るとズーンと感ずる。此処で10分ほど過ごし、車道道へ戻る。
200mほど下って沢沿いの坂道へ出て、往路を下る。
上りでは見なかった赤い実を沢山つけたヤマボウシ(ミズキ科、山野に見る落葉木。幹は直立して高さ約3〜5m位。葉は柄があり対生で、裏面の葉脈に黄褐色の毛がある。夏、枝先に花柄を出し、その頂に多数の小花をつける。4個の総包片は大きく白色で、花弁のように見える花は小さい。実は紅く熟す。別名ヤマグワともいう)。後方で「往路を下るのも、見落とした草花を見ることが出来て、いいですね」。と言う声を聞きながら最初の駐車場へ戻ってきた。
おわり |
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