糸島自然研究会 2006年12月例会報告 野外観察と総会(総会会場エメラルドホテル)
 平成18年12月10日(日)晴れ。総会参加者20名(送迎バス利用者16名、内1名の吉丸氏は新規加入者。自家用者組3名。徒歩1名)。
 10:40頃受付が終了したが、日当たりのよい窓から望む引津湾〜雷山山系へと広がる風景は素晴らしく、しばらくその絶景を楽しんだ。 11時近くになって席について頂き、松原氏の進行に従って総会は進行する。参加者が少ないため議長(大塚氏)をはじめ全員が発言出来ることを承認して頂いた。
 総会に出された多くの意見を列挙すると、
(1),年間行事の変更について、11月のバスハイクを6月頃にもってきて、目的地を樫原湿原に変更したい(賛成多数で可決)。
(2),糸島自然研究会はボランティア団体として登録されている。現在のところ井原由自然歩道の空き缶拾いを4月に行っている程度で、他にこれと言った活動はしていない。
自然保護という観点から @,登山道沿いの樹木の名前札つけ。A,ハマボウの里の除草作業に参加する。B,荒れた里山の登山道を整備する。例えば、道に倒れかかっている木の枝や枯れ木を取り除く(実際の作業は地主さんや地元の方と話し合って行う)。
(3),親と子の自然観察会や糸島自然科学展等に専門的な学識者を招聘して、楽しい学習会や簡単な講演会を開いていく。例えば、科学展では小動物の「クモ」について話を聞く。自然観察会では現地で指導して頂くなど、魅力的な行事にしていく。
(4),毎月の例会も全員が山頂を目指すのでなく、体力により健脚級と足に不安を感じる入の二つのコー-スに分ける計画もあっていいのではないか。但し二級とも解散する場所時刻は同じにする。
(5),自然研究会に新規購入した、携帯双眼顕微鏡を野外観察会の現場で活用すること。
(6),例会担当者でなく、具体的に記録係、説明係、誘導係等の仕事分担をしてはどうか。などなど沢山の建設的な意見が出されました。この意見を一日も早く具現化するため企画会議を開きたいと考えています。

 時間的には前後しますが、本日の野外観察についての報告。蒔添氏と一緒に本日新規加入者の吉丸孝氏がJR前原駅北口広場へ到着。その頃、ホテルの送迎バスも北ロバス駐車場に到着した。駅前に集合した者14名は早速バスに乗り込み、出発した。途中、2名がバスに乗り、総勢16名。バスは一路エメラルドホテル東側入り口へ走る。東側入り口到着9:50。簡単な朝の挨拶をかわし、ホテルヘ向かう坂道を登っていく。この地は霜が降りない海岸に近いところで、12月と言うのに、黄色い花をつけたセイヨウタンポポや白色の小花をつけたヒメジョォンが元気に育っている。「志摩町は暖かいのやな!」「草花だけでなく野菜も、花木もよく育っているレ」など話は続く。ホテル迄の坂道で観察した植物を列挙する。
○スイカズラ(スイカズラ科)各地の山野に生える常緑木。茎は右巻きに長くのび、若い時は軟毛がある。葉は対生し、ごく短い柄がある。花が咲いたときは白色で翌日は黄色になるので金銀花ともいう。又、にんどうともいう。
○ヘクソカズラ(アカネ科)草やぶに生える落葉の多年草。茎は左巻きのつる性で長くのびる。葉は有柄で対生。夏、葉のつけねに花をつける。花冠は鐘状で灰白色、内側は紅紫色で毛が多い。果実は球形で黄色に熟する。全体に悪臭があるのでこの名がある。やいと花ともいう。
○アブラギク(キク科)近畿以西の暖かい山野に生える多年草。茎は30〜6 0cmで暗紫色をおびる。葉は互生、秋に茎の上部で分枝し、黄色の頭状花をつける。外周は舌状花、中央は管状花よりなる。しまかんぎく、浜寒菊の名があるが、島や浜に咲くものでないのでこのように呼ぶのは適当でない。
○コシロノセンダングサ(キク科)1年生、草状はコセンダングサと全くかわらないが、頭花に白色の舌状花がある。舌状花は4〜7個で、果実の剌は3〜4本のことが多い。
○ツルソバ(タデ科)暖地に生えるつる性の多年草。茎は長くのび、分枝が多く、無毛。葉は卵形又は卵状長楕円形。先は急に尖り、基部は切形、無毛。葉鞘は無毛、斜めに切れる花期は5〜11月。花は枝先に散房状または円錐状に集まる。果実はふくれた3稜形、長さ3回で光沢はない。
○タンキリマメ(マメ科),沿海地から低山地の林縁、草地に生える。茎には下向きで黄褐色の短毛がある。小葉は幅広く、先が広い卵形、先は鈍いが少し尖る。花は黄色、鞘は平たい楕円形で、短い白い毛があり、紅色に熟する。中に黒く艶のある種を2個人れる。

 などなどを観察した。
(☆参考文献 学生版牧野日本植物図鑑、九州の花図鑑、原色日本植物図鑑)



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