糸島自然研究会 2006年 2月例会 可也山(2月12日)
 井上 睦男
会報の案内では「御床から登り、小富士に降りる」と書いていましたが、急に小富士からの登り降りに変更しました。集合地の御床バス停前を10:20に21名で出発しました。
小富士上集落に向かって山添いの道を歩きました。途中左側にある溜池の土手には毎年、今頃はツクシが出ているのですが、今年はようやく草焼をしたばかりで未だ出ていませんでした。
小富士集落の北側から梅林に登り、更に少し南側にある、もう1ヶ所の梅林に向いました。この梅林の中にある納骨堂の前にて、小富士バス停から登って来られた8人と合流し。総勢29名となりまして、こんなに多くの参加者があったのは最近では珍しいことです。
なにせ、この処厳しい寒さとうんざりするような天候が続いていたのが、今日は一転して晴れ上がり、気温も程よく上がったので。多くの方が参加されたのではなかろうかと、独り思いました。
ここの梅林は3000本位あるらしく“糸島の春は小富士の梅林から”といはれるくらいに有名になっています。処がこの寒さで開花が遅れ、スイセンだけが満開で芳香を放っていました。
梅林を通って登山道に入り、小さな谷川を渡ると、後は一本道になりました。
ヒサカキ、ヤブツバキ、ネズミモチなどの木々が重なり合って茂り、陽が差さない一帯を通り抜けると、ちょっとした尾根に上がりました。
ここからは要所々にはロープが張ってあるものの、急な坂とマテバシイの落ち葉、更には軟弱な土の為に滑り易く大変でした。特に頂上のある尾根に登り着く辺りは苦労されていたようで、全員が登り着くまで結構時間がかかりましたが、12時20分頃全員揃いました。
登り着いた所から左に進むと可也神社があり、その先にテレビ放送中継所の鉄塔がありました。さらにその先にある展望台は格好の休憩場所ではありますが、風が強いだろうと思い鉄塔のある広場一帯で、昼食をとりました。
13:10過ぎ西端の展望台へ移動して、記念写真を撮りました。この展望台には山頂標識と石碑が建っていました。ここからはパノラマのように360度の視界が開けています。西は間近に姫島、立石山北には火山、彦山、そして東に天が岳、柑子岳が見えました。尚この可也山は標高が365mあることに因んで一年山とも言うそうです。

帰りは登りの状況から考えて、小富士に降るのは難しいと判断し、当初の予定通りに御床へ降ることにしました。途中の作業道までは道はなく、杉林の中のテープを確かめ合いながら、慎重に急坂を降りました。つかまる木があり足元は杉の葉で、滑ることも心配していた程のことはなくホッとしました。
30分程で作業道に出て、植物を観察しながら、さらに降るとミカン畑に出ました。少し行った先から左に入り、志々岐神社の前を通って、集合地に戻り。15:00に散会しました。

○可也山で観察した植物                       瀬知 従子
ホトケノザ、ナキリ(アブラガヤ)、ヤブラン、ヤブコウジ、アリドウシ、サンゴジュ、ヒヨドリジョウゴ(実)、キカラスウリ(実)、ノイバラ、フラサバソウ(イヌノフグリに似る)、カゴノキ、シャガ、アオキ、ヒオウギスイセン、ツルウメモドキ、オドリコソウ等が観察できました。
可也山山頂近くの展望台にて (画像サイズ:42KB)
可也山山頂近くの展望台にて



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