糸島自然研究会 2007年7月例会報告 虹の松原(7月8日)

報告者 冨高
 くもり空だったが、時折雲の間からうす陽がさしたりしてそう悪い天気ではなさそうだ。筑肥線で何人かの人達と一緒になった。
この線は海岸沿いの景色がとても良く、サーファーを楽しむ人達もたくさん見える。山の方は頂きに雲がかかりちょっとあやしい雲行き、海もちょっとどんよりして、はるかかなたは空と海のさかいもわからないくらい混ざりあってはいるが、今日は山だったら雨に会うかも知れないね、浜辺歩きで良かったねなどと話していたのに浜崎駅におりてぴっくり‥。何と雨が降っていた。そう言えば海もどんよりしていたけど
 浜崎駅で清水会長と勝田さんは集合場所の万葉公園に誰かいないか見に行くという。何だか雨足もだんだんとひどくなり、皆は雨対策をそれぞれ始めている、参加カードも今のうちにここで書いてもらう事にする。
帰って来られた清水会長がさて今日はどうしましょうと言われていたがとりあえず浜辺まで行って見ましょうということになり参加者13名で松林の中を歩く。
林の中はちょうど下草がきれいに払われたばかりで雨の中でも明るくて歩きやすくて良いのだけれど観察は出来ない。予備調査でこられた瀬知さんが、この前はこのあたりコバンソウがたくさんあったのだけれどと目をこらしておられた。ちょうど刈り残ったコバンソウを探し出して説明されていた。
 砂浜に出て観察をはじめた。砂浜で見かけた植物はハマヒルガオ(花はとっくに終り丸い実がいっぱいついていた。)ハマエンドウ、ハマボウフウ、カワラヨモギ、ハマニガナ(葉だけがポツリ、ポツリと砂の上にでていた。)ネコンシタ、オカビジキ、ハマタマボウキ、コウポウムギ、ケカモノハシ、などの植物が点在していた。ケカモノハシは以前、若宮前会長に教えてもらった様に二つに分かれた穂を見せながら鳥(カモノハシ)のロぱしにみたてての命名だろうとのなれそめを話した。
あれは何年前の事だろう、まだ入会したての私は若宮先生のユーモアあふれる語りロを想い出しながらあの頃をなつかしく思う。
 雨もだいぷ小降りになっており今日は風がないので観察がしやすい、砂浜を離れて松林の方へ向かう小道にマンテマ、ビナキキョウが小さな花をつけていた。
松林の縁に沿う様にハマゴウの群落があった。
花を見たくて探したが、白っぽい穂先のあがった株はたくさん見かけたが花はない。皆なにもあのきれいな花を見せたいな-と探していたら何と幸運にも一株花があった。紫色の唇形の花が穂状になりとても上品なよい花だ。ニ誰かが葉っぱをとってハープの様な香りがすると言う、「集から香料をとったから浜香が起源だともいう」とある本で読んだ事がある。
本当に良いにおいだった。
再び松林の中に人って行く。こちらの方は草が刈られてないので花も所々あり楽しかった。
ヤブカンゾウ、ヒメヒオウギスイセン、コオニユリ、などが咲いていた。ネコハギ、イタチハギ、アカメガシワ、など見ながら行くと先行組の人達が待ってくれていた。
清水会長より今日のこの様な天候の中ではお弁当の場所もないし、もう少し先に海浜館があるのでそこで昼食にしたらどうでしょうとの提案だった。もちろん誰も異論はなく大賛成、即決まる、ちょうど時間も12時になるところだった。
 海浜館は結婚式もたくさん行われている様で写真がたくさん張り出されていた。部屋は座席なのでぬれた足元を整えて、ここで昼食をすませる。
1時すぎ外は明るくなっていたので雨は止んでいるのかと思ったが、まだ小雨が降っている。海浜館前で会長より一応ここで解散しますとのあいさつがある。時間もあるので浜玉駅の方に車を止めておられる方もあり清水会長と何人かはそちらに向かう。
私達5〜6人は、虹の松原駅のところに予備調査の時、気にかかっていた木があり、多分ムクロジだと思うけどもう一度確かめてみたいと言う人がいたのでそちらに行く事にした。高い木で上の方に葉があり、よくわからないが羽状複葉の葉とその上にモジャモジャと花のあとらしい姿が見える。地面に古い実が落ちてないか探したらムクロジの実があちこちに落ちていた。ワイワイガヤガヤ話し声がするものですぐ横のお宅から奥さんが出て来られた。そぱに生えている竹もみかんの木もずいぷんと高くなっている。
お日様を求めてどんどん高くなってね−と言っておられた。お礼を言って別れお店で切符を買おうと声をかけたら、何とさきほどの方‥
あいにくの雨だったけれどゆっくり観察も出来たし楽しい一日になった。
ハマタマポウキ(ユリ科)花は5〜6月、海岸の砂地に生え、茎は高さ50〜8 0 cm。
葉のようなものは枝が変化したもので葉状枝と呼ばれ、3〜6本ずつ束になってつく。
葉状技の基部から長さ2.5〜4mmの短い花の技を出し、2〜6個の花をつける。花は黄緑色で、長さ5mm。実は球形で、赤く熟す。

オカヒジキ(アカザ科)花は7〜10月、海岸の砂卿地に生え、茎は普通斜めに倒れて、盛んに枝を分けながら広がり、長さ40cm程になる。葉は細い棒状で先は鋭く尖り、長さ1〜3cm。葉の付け根に緑色の小さな屋形の花をつけ、黄色い雄しべが目立つ。実は逆円錐状で、先にいば状の剌をもつ。名は若い茎や葉を食用にすることから「岡のヒジキ」という意をもつ。


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