糸島自然研究会 2010年2月例会報告 小富士梅林・野鳥の観察(2月16日)

橋本あつこ
 参加者14名が、小富士バス停に集合した10時頃からポツポツ雨が降り出した。まず、海岸から海鳥の観察をする。
 満潮に近い海の東岸の方にマガモらしい群れを15羽程数える。望遠鏡で金貞さんが、遠くのカンムリカイツブリを捉えて皆に見せてくださる。少し赤みを感じる羽、短いが冠羽も見えた。何回も潜り動きカンムリカイツブリが望遠鏡の視野から外れるのは、魚を取っているのかなと思う。クロツラヘラサギも5羽いたが、今日の海は、鳥の数が少なくさびしい。
 梅林では、満開の花に迎えられたが、生憎の雨に傘差しての観梅となった。
 「この広い梅林の本数はいったいどの位ですか」との声がしているが、私も知りたいと思った。下の畑から段々と登りゆく梅林は、可也山を一層引き立てる裾模様である。道端のタネツケバナ、イヌガラシ、ホトケノザなどを見て、優しい梅の花の香りに包まれながらの散策を楽しむ。
 メジロの群れが、梅の花の蜜を吸い、賑やかに鳴き交わしている。相変わらず降る雨の中を下って小富士神社へ。この神社の境内のクスノキの大木に宿るシーボルトコギセルの観察をする。「シーボルトコギセルはカタツムリの仲間で、九州、山口、四国、を中心に西南日本に分布する樹上性の巻貝で、わずかな水分で大木の樹皮に入り込むようにして生きています。江戸末期、長崎へ来たシーボルトが発見、オランダの博物館に送り、初めて学会に報告されました」との説明があり、確かに樹皮の下に幾つもの小さな巻貝をみることが出来た。今日の観察会は、ここで解散とする。
 神社に残った10人ほどは、絵馬堂や本殿の軒下を借りて昼食を摂るが、雨はいよいよ激しくなってきた。自然研究会の例会で、こんなに雨に降られたことはあまり記憶にないと話しながら帰途に着く。

 シーボルトコギセルについて(ネットからの引用です)
 〜このシーボルトコギセルは、生命力が強く数ケ月から1年余りも食物や水分を摂取しなくても、生命を保っているので、旅立つに際し、身体健全長寿の守護として、お宮の神木クスノキに生息するこの貝を拝受して、肌身につけて出発し、帰郷の際にはお礼に参拝して、再び元の場所に放ち返す風習になっていた〜

金貞さんのネット情報から
 「地球影」と言うのをご存知ですか。太陽が大気中に作る光現象に虹、彩雲、いろんな章、幻日など、いろいろ有るようですが、その―つにこの地球影と言うのが有るそうです。最近知りました。日が沈むと、その酉の地平線の影が東の空に映し出されることになり、天気のいい空気の澄んだ日には見られるということです。先日の夕方、泉川口の所でそれらしい現象を見たので写真にとりました。多分、間違いないと思います。そういえば、こんな景色は何度も見たことがあるような気がしますが、これが日没時に見える地球の影だなどとは思ってもみませんでした。長生きはするものですね。そして、こんな身近に起きているこの壮大な現象を今まで知らなかったことが残念。

 皆さん、知っていましたか。?


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