糸島自然研究会 2010年9月例会  配崎海岸(磯の小動物・植物観察)(9月18日)

若宮 八恵
平成22年9月18日(上)干潮時刻 13:27
 JR大人駅前セブンイレブン駐車場に、午前11時に集合されたのは9名、清水会長も今回元気になって参加された。
 海を右手に通路を歩き出すと、ハナカタバミの紅紫色の花が 先ず日に付き、ヤプランも実になろうとしている。ネズミモチには、まだ緑色の実が、沢山ついている。海岸にある松の木には、何本も枯れているのが日に付き、痛々しい。
 引き潮の小川にはボラの子であろうか、小魚が群れて、ハゼが泳ぐのも見えた。
 どこにもあるツユクサが青い花を上げていて、近くには、葉の形が卵型で緑が波打つマルバツユクサも見かけたが、小さな花はまだ見当たらなかった。
 [活ホタテ焼]の看板のある大人漁港から、左折して民家を過ぎ、海岸近くの藪に近づくとマメ科の淡紅色の可愛い花をつけたヤハズソウが日に付く。アカザカズラがマサキに巻きついて上り、房のように白い花が沢山咲いている。これは、実にはならず、根とむかごで増えるとの事。
 先に日陰を見つけて昼食を済ませ、海岸に出ると紺碧の玄界灘、白い砂浜、佐賀の方には、鷹島が見え、神集島(かしわしま)もはるかに見える。
 干潮の海岸には、いろんな大きさの岩が連なり、足元を注意しながら歩くと、フナムシがさっと逃げる。カニの穴の近くには、沢山の砂団子が転がっている。糞かと思ったら、力二が砂と一緒に餌を吸い込み砂だけを吐き出して出来たものだと清水会長の説明があった。海藻類はほとんど見当たらず、ミルがいくつか打ち上げられているぐらいである。
 潮間帯の岩礁のくぼみにイボタマキビガイ・アマガイ・タマキビガイ・イシダタミガイが見られ、その中にはヤドカリもごそごそ動いている。漸溜まりには、小魚が敏捷に群れているが、名前は判らなかった。層向帯の岩礁に生えるように群れてくっ付いているものにムラサキイガイ(ムールガイ)・カメノテ・イワガキがあった。ムラサキイガイをカラスガイではと言う意見が多かったが、実はカラスガイは淡水性である。また岩礁にぴったりくっ付いているものに ヒザラガイ・ヨメガカサガイが観られた。おなしみのフジツボが一個も見れなかったのは意外であった。
 あまりにも暑くて、海岸の木陰を探したら、なんと ハマポウの群落が見つかり、みんな木陰に入る。つくつくぼうしが盛んに嗚き、クロアゲハ・モンキアゲハ・キアゲハが飛び交っていた。
 熱中症にならないよう13時過ぎころには海岸を後にした。浜辺を歩いていると、センニンソウの白い花がまぶしいほどにきれいだ。ハマビワには、・青い実がついている。
 九月も下旬に近いのに、異常な暑さだが、無事に観察を終わった。        了


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