平成22年1月14日 |
糸島市長選挙立候補予定者
様 |
「赤とんぼの会・いとしま」代表 河野弓子 |
公 開 質 問 状 |
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。来る平成22年2月14日の市長選挙への立候補表明をされたこと、大いなるそして勇気ある決断であると畏敬の念をもって歓迎・感謝いたします。市民は、糸島市の未来を担う市議が選出されるこの2月14日を大きな“ターニングポイント”であると捉えていることでしょう。
さて、環境問題と聞いて何を思い浮かべますか? Co2、ダイオキシン…これらは空気中における大気汚染ですがこのような『目には見えないもの』による汚染の原因物質は他にも身近にあるのです。まさに有害化学物質や電磁波がそれで日常生活に於いて細胞レベルでダメージを与えて致命的な悪影響を及ぼす可能性を持っており、特に胎児や幼児への影響は計り知れないのです。これが将来の子どもの教育問題にも深く関与していくことは言うまでもないのですが意外にもそれらは生活の中で見過ごされやすいのです。(因みに放射線も電磁波の一つです。)
私たちは、行政(国、県、町など)や企業(事業者)に対して(有害)化学物質の使用による健康被害や送電線、携帯電話基地局などからの電磁波による健康被害に関することなど、この『目には見えないもの』による住民への健康被害対策としてさまざまな働きかけを行って来ました。これまでの行政や企業の対応は「事業の継続性」や「国のガイドラインをクリアしている」といった理由で私たちの要望は看過されてきました。そのような行政や企業とのやり取りを行っていく中で、何故この問題が見過ごされて来たのかが自ずと以下のように見えて来ました。
・ 日本に於ける(有害)化学物質や電磁波についての情報がとても少ないこと(有毒性・マイナス面を公表しない)。
・ 暴露したときの症状に特異性が無く因果関係を掴み難いため過敏症の者以外は気づくことが困難なこと。
・ 因果関係の証明が困難な為に実態調査を行っておらず、とかく対策が疎かになってしまうこと(人<利益)。
・ 日本の薬剤(農薬)に於ける基準値設定が曖昧で、電磁波に於いては先進国の中で際立って緩い値であること。
そもそも、「基準値」そのものが絶対的ではなく往々にして厳しくなったり廃止される方向にあって、昨日まで[安全]とされてきたものが今日から[危険]となる可能性があるのです。被害者はいつも一般市民です。水俣病・薬害エイズ・アスベストなどの被害者は決して私たちの状況と違わないということ。それをこれから行政のトップに立つ人、その仕事に携わる人ににまず“イメージ”して頂くことがこの『目には見えないもの』による隠れた被害から市民(とりわけ子どもたち)を守る第一歩になるのではと思います。そして、予防原則を重視して危険性のあるものは除外する。たとえば自治体独自で公共施設での床ワックスや建材などの化学物質は慎重に扱うための条例を設けたり、人が集まる公園や人家などでの薬剤散布に関する独自の規則を設けたりする*資料1。その為には日本国内だけでなく、環境先進国などの動向や研究者論文などの情報を収集して健康被害の実態や仕組みを正しく把握し行政と市民が情報共有し意識を高め合うことが必要不可欠となります。
今や「環境問題」に対しては一地方自治体といえども専門のプロジェクトを立ち上げて取り組むべき時期に来ています。人は食べ物は選択できますが空気は選ぶことが出来ません、避けることも困難です。だからこそこの諸問題への目線を子どもたちに合わせることが全市民にとって健全でより良い「まちづくり」であると言えるでしょう。
以上、私たちの活動主意をご理解の上、糸島市政の施策に関する以下の3つの質問にお答え下さい。 |
※ご回答は、回答欄の選択肢一つに○を付け、その理由などの詳細をご記入下さい。 |
<質問(1)>(有害)化学物質の暴露による健康被害から市民を守る為に。
住民は、公園、公民館、学校などの公共の施設への薬剤散布や床ワックスやシックハウス建材使用などから無意識のうちに暴露されており。これらからの健康被害が危惧されています。このような健康被害を引き起こさないよう、新市において環境基本計画や独自の条例・ガイドラインなどを策定し施行させるお考えはありますか?
回答 [ @ある ] [ Aない ] [ B分からない ] |
その理由及びご意見など
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参考:佐賀市では「化学物質の使用におけるガイドライン(平成19年)」を作成し、「化学物質対策3か条」(安易に薬剤を使わない、新たな発生源を作らない、あるものは減らしていく)を化学物質対策の指針として化学物質による健康被害をより少なくそしてより減らすという佐賀市独自の施策に取り組んでいます。*資料2 |
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<質問(2)>電磁波の暴露よる健康被害から市民を守る為に。
住民は、携帯基地局、高圧送電線などからの電磁波に暴露され続けており、時には深刻な健康被害を引き起こすほど危険なレベルの電磁波暴露を受けている場所もあります。新市において他の自治体でも取り組んでいるような電磁波からの健康被害を未然に防止する為の環境基本計画や独自の条例・ガイドラインなどを策定し施行させるお考えはありますか?
回答 [ @ある ] [ Aない ] [ B分からない ] |
その理由及びご意見など
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参考:岩手県滝沢村では環境基本計画の「第4章 第1節環境権と予防の原則に立ち、住民の命と健康を守るまち」の項目に「電磁波、低周波による被害の未然防止」として<予防原則に基づき、住民の命と健康を守るため、電磁波、低周波についての情報収集に努めます。>を謳い、村・住民・業者それぞれの取り組みを定めています。*資料3
また、福岡県篠栗町では町民の生活環境を維持するため、携帯電話中継基地局建設による電磁波被害等に関して町・事業者・住民の役割や責務を定めた「携帯電話中継基地局の設置に関する条例」を平成19年から施行しています。*資料4 |
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<質問(3)>貯蔵・輸送・公募などに問題点のある高レベル放射性廃棄物処分場について。
安全性が決して確保されることが無い核燃料サイクルについて警戒・危惧するところです。そこで「核廃棄物処分場の誘致」について端的にご質問いたします。原子力発電環境整備機構(NUMO)が公募している高レベル放射性廃棄物処分場の設置可能性調査に応募する考えはありますか?
回答 [ @ある ] [ Aない ] [ B分からない ] |
その理由及びご意見など
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誠に勝手ながら、ご回答につきましては平成22年1月31日(日)までに下記の何れかの方法でお願いを致します。
■郵送の場合の送付先
〒819-1641 糸島市二丈吉井808-15 「赤とんぼの会・いとしま」 代表 河野弓子 宛
■Eメールの場合の送信先
open@itogura.net
ご回答頂いた内容は、紙媒体(チラシ等)やホームページ(http://open.itogura.net/)で公開させて頂く予定ですのでご承知置きのほどお願い申し上げます。
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「赤とんぼの会・いとしま」とは
私たちは一般の市民が集った小さい市民活動グループです。これまで全国の様々な市民団体の協力を得て『目には見えないもの』についての啓蒙・広報・提言活動などを行って来ています。
一例:「松枯れ防除での農薬の空中・地上散布の即時中止を求める要望書」を2007年、08年、09年に林野庁・福岡県・二丈町へ提出しました。また、08年5月には二丈町に於いて植村振作氏(農薬空中散布反対全国ネットワーク代表)を招き「薬剤散布による松枯れ防除」についての勉強会を開催。
*協力・連携団体:いのちと環境を守る福岡ネットワーク、NPO法人環境と健康を考える会、中継塔問題を考える九
州ネットワーク、反農薬東京グループ、山口みどりの会 |
公開質問状 責任者
「赤とんぼの会・いとしま」代表 河野弓子
〒819-1641 糸島市二丈吉井808-15 |