老松神社の目の前に松尾義幸さんの店松尾建具製作所がある。伊都美術工芸協会員の作品が建具屋の一隅にギャラリーとして飾ってあり、通り行く人の目もひいている。もちろん本人の作品も並べてあるのだが、中に入ると数々の組子細工が眠っている。 ”作品は生き物だと語る”私は不器用なので毎日が勉強、自分のいましめのために、失敗した作品も残している。それは、”原点を見つめ直すため”とどこかひかえめながら謙虚に語る口調には、やはり職人としての奥深いプライドと自信を感じさせるものがある。 |
作品には、近くで見た時と遠くで見た時の模様、うまく人間の手で計算され組み込まれ、一つの形になって宇宙を感じるものも少なくない。 ひとつの作品から限りない宇宙を感じさせる松尾さんの作品は、経験と人間の”技”がうまく調和しいろいろなものがうまくバランスが取れたときに醸しだされる美の世界が広がっている。 ”何か残したい”という一念で、建具屋をやりながら、いろいろな作品に取り組んでいる。
それは、自分に対する挑戦だ・・・とも語る。 |